«Prev || 1 || Next»
11/10/13
PSPの『デッドエンド』というゲームを買いました。
アルケミスト (2011-09-29)
売り上げランキング: 1365
アルケミスト (2011-09-29)
売り上げランキング: 1988
年齢制限があるPCゲーム『蠅声の王』のスタッフさんが中心になって作った、ゲームブック形式のノベルゲームです。この説明だけでピンと来た方は買い、で間違いないかと思います。
ゲームブックとは、20年前くらいにはやったことがあるのですが、頭から順番に読んでいく小説などと違って、物語が数十から数百の段落(パラグラフ)に分かれていて、それが一冊の本の中にランダムに配置されています。ひとつの段落を読んだ最後には、次の段落が指定されており、段落を読むごとにページをぺらぺらめくって次の段落を探して読んでいくかたちになります。次の段落の指定は、多くの場合選択肢になっていて、たとえばここで読むのをやめて他のことをするなら34番へ、続きを読むなら58番へ、といった具合に、読んでいく読者によっていく段落が変わっていくようになります。ネット社会でいうと、段落が画面ごとに分かれていて、次の画面に向かうにはそれぞれリンクがはられているようなイメージでしょうか。それを本であらわして、本を読むだけなのに選択をしたり、またパラメータ表などが別にあってそれやサイコロを使って戦闘をしたりと、ゲーム性をとりいれた書籍形式のものをゲームブックと言ってました。有名どころでは『火吹山の魔法使い』や『ソーサリー』『ドラゴンファンタジー(グレイルクエスト)』シリーズなどがありました。
過去形で書かざるを得ないくらい、今は下火になって久しいジャンルなのですけれど、たとえば『世界樹の迷宮』シリーズでの文章表現など、今のゲームや創作などにも受け継がれている部分はあると思います。なにより、昔自分がとても好きで雑誌『ウォーロック』とか買っていただけに、まぁ知らない人にも、こんなんあるんだよ、と知らせて回りたい気分ではあるのですけれど、それもさておき、まぁ細かいことは分からなくても、『デッドエンド』は進めていく途中で最低限のことは説明してくれてます。だから初心者でも安心です。
ゲームとしては、話を読み進めながら、途中出てくる選択肢を選んだり、戦闘をしたりして進めていくことになります。戦闘は本家ゲームブックになぞらえてPSP画面上のダイス(サイコロ)を転がして行います。サイコロなので、運の要素が強く、運が悪いと死ぬことも多いです。
ただ、ゲームブックでは、死ぬのもひとつのイベントとして楽しむ傾向にあります。『デッドエンド』では、死んでも、それまでの選択肢に戻ってやり直したり、モードによっては、サイコロを転がした結果や戦闘の結果もズルをして改変できるので、話だけ追っかけることも可能ですし、逆に手間をかけてじっくり運をダイスに任せることも可能です。この辺の自由度の高さ、また、ちょっとしたことでBAD ENDに行く自分を楽しむ、そしてまたやり直す、というのもゲームブックの特徴といえます。
物語は、おそらく現代とはちょっと違う時系列で歴史を歩んだ「東亰府」というところで、ひそかにいる吸血鬼と、それに対抗する組織との戦いを描いたものです。シナリオなど担当されている大槻さん独特の、吸血鬼世界観が展開されていきます。この辺は好みが分かれるところかもしれませんが、傾向としては、伝記ものというにはそれほど重すぎず、いい意味で気軽に楽しめる感じになっています。戦闘もありますが、ゲームブックのシステムの傾向なのか、シナリオさんの持ち味なのか、わりとアツクルシイのではなく、あっさり風味な描写です。なかには、くすっと笑えるとこもあったりします。主人公が吸血鬼に対抗する組織側にいるのですが、吸血鬼側も完全悪という訳でもなく、どこかしら憎めない存在として描かれています。
いまどきのゲームとしてはバッドエンドなどを除くと一本道ではあるので、ボリュームは少なめですが、バッドエンドも楽しめるかたならより一層楽しめると思います。これを気に入ったなら、年齢制限ありのほうのゲームも、今流通しているかは分かりませんが試してみてもいいかも。
ちなみに、システム周りが割と良くて、サイコロを振る感じとか、ページ送りの紙をめくるような音がするのとか、なかなか気に入っています。
難点といえば、登場キャラクターはボイスつきなのですが、盛り上がっている展開でも割と(キャラクターの性格なのか、演出の具合なのか)淡々と話す口調のキャラが多いため、ちょっと読み進めるときにスムーズにいかない感じがします。もう少し緩急があるとよかったかな、と思います。
できれば続編もやりたいのですが、どうなんでしょう。出るといいなぁ。
Posted
根子 at 22:00
PSP /
デッドエンド
comment(0) No Trackbacks
Permalink 拍手数(0)
«Prev || 1 || Next»